入力チェックを一括で行い、エラーのセルに色を付ける
申請書や登録用シートの必須項目・数値・日付・桁数をマクロでまとめてチェックし、エラーのセルを色付けしてコメントで理由を示す方法です。提出前の差し戻しを減らせます。
どんな場面で使うか
複数の人が入力する一覧表(顧客登録、経費精算、受注入力など)を、基幹システムに取り込む前にチェックする作業です。取り込み時にエラーになってから原因を探すより、入力した人が自分でチェックを実行して、その場で直せる方が手戻りが少なくなります。
Excel の「データの入力規則」でも一部は防げますが、貼り付けると規則が効かない、複数の項目にまたがる条件を書きにくい、といった弱点があります。マクロで最後にまとめてチェックする仕組みを用意しておくと安心です。
チェックする内容
この記事では、次の4種類のチェックを行います。
- 必須:A列(顧客コード)、B列(顧客名)が空でない
- 桁数:A列は6桁の数字
- 日付:C列(契約日)が日付として正しい
- 数値:D列(金額)が0以上の数値
コード
エラーのあったセルは赤く塗り、セルのコメントに理由を書きます。実行のたびに前回の色とコメントを消してからチェックし直します。
Sub CheckInput()
Dim ws As Worksheet, lastRow As Long, i As Long, errCount As Long
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("入力")
lastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
If ws.Cells(ws.Rows.Count, "B").End(xlUp).Row > lastRow Then lastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "B").End(xlUp).Row
With ws.Range("A2:D" & Application.Max(lastRow, 2))
.Interior.ColorIndex = xlNone
.ClearComments
End With
For i = 2 To lastRow
If Len(Trim(ws.Cells(i, "A").Value)) = 0 Then
MarkError ws.Cells(i, "A"), "顧客コードが未入力です", errCount
ElseIf Not (Len(ws.Cells(i, "A").Text) = 6 And IsNumeric(ws.Cells(i, "A").Value)) Then
MarkError ws.Cells(i, "A"), "顧客コードは6桁の数字で入力してください", errCount
End If
If Len(Trim(ws.Cells(i, "B").Value)) = 0 Then MarkError ws.Cells(i, "B"), "顧客名が未入力です", errCount
If Not IsDate(ws.Cells(i, "C").Value) Then MarkError ws.Cells(i, "C"), "契約日が日付になっていません", errCount
If Not IsNumeric(ws.Cells(i, "D").Value) Or Len(ws.Cells(i, "D").Value) = 0 Then
MarkError ws.Cells(i, "D"), "金額は数値で入力してください", errCount
ElseIf ws.Cells(i, "D").Value < 0 Then
MarkError ws.Cells(i, "D"), "金額がマイナスです", errCount
End If
Next i
If errCount = 0 Then
MsgBox "エラーはありません"
Else
MsgBox errCount & " 件のエラーがあります。赤いセルのコメントを確認してください", vbExclamation
End If
End Sub
Private Sub MarkError(ByVal c As Range, ByVal msg As String, ByRef cnt As Long)
c.Interior.Color = RGB(255, 199, 206)
If c.Comment Is Nothing Then c.AddComment msg Else c.Comment.Text c.Comment.Text & vbLf & msg
cnt = cnt + 1
End Subコードのポイント
最終行は A列と B列の両方で調べ、大きい方を使っています。顧客コードの入力を忘れた最後の行が、チェック対象から漏れるのを防ぐためです。
6桁のチェックでは、セルの Value ではなく Text(表示されている文字)を使っています。「001234」を数値として入力すると Value は 1234 になってしまうため、表示上の桁数で判定しています。顧客コードの列は、あらかじめ表示形式を「文字列」にしておくのがおすすめです。
運用のコツ
チェック用のボタンをシートに置き、「入力が終わったらボタンを押して赤いセルがなくなるまで直す」というルールにすると、提出前のチェックが定着します。チェックの条件は業務によって違うので、どんな入力ミスが多いかを振り返り、少しずつ条件を追加していくと効果的です。
※Excel のバージョンによっては、コメントが「メモ」と表示されます。